真夜中の洗濯機

長期記憶にするための覚え書き

ライブに行かなかった日記

鬱が加速したまま体調もド崩しし、土日のライブ予定が全部吹き飛んだ。とても悲しいのですが事実です。『ちゅうおん』と、田村ゆかりさんのツアー千秋楽。どちらもとても楽しみにしていただけに悔しくてたまらなかった。いま思い返してみてもあー、わたし行ってなかったんだなー、と不思議な気持ちになる。

土曜、会場に向かう途中の駅でとんでもない立ちくらみに襲われそのまま家に帰った。めったに体調を崩さないので『あーこれとうとうやったかな、ワクチン2回打ったけどな』と絶望しながらPCR検査を受ける。無事陰性で、いまはだいぶ元気になりました。よかった。今度こそダメかと思った。ワクチン、ありがたい。

PCR検査はなんやかんや受けるの5回目?6回目?だ。これって多い方なのか少ない方なのかわからん。めちゃくちゃ個人差あるだろうけども。

 

床に伏せたまま、病院でもらった薬を飲みつつラジオを消化する。陰性が判明するまではもちろん外にも出ないでおこう…と決めたので、今週末はとにかく家で過ごすのに専念した。

熱は微熱だったし、ぶっちゃけコロナ禍前だったら無理してでも行けちゃう体調だったけど、いまは状況が違う。いまは行かないことが正しい。断腸の思いってこういうことを言うんだなあと20年そこそこ生きてきてはじめて知った。間違いなく人生トップレベルの『断腸の思い』体験だった。無理して行ってしまったがためにニュースに取り上げられたり、ネットで叩かれてしまった人の気持ちも痛いほどわかる。あのニュースを読み返すたびにまるで己のことのように苦しくなる。でも、自分だけならまだしも他の人、そして推しに迷惑をかけることは絶対にできない。

この状況下でライブをやることがどれほど大変で、どれほどいろんなものを賭けているかを少なからず知っているからこそ、行かなかった。

やっぱり行かないのが正しいと思った。

 

自分なりに正しいことを完遂してもキツいものはキツくて、耐えられずTwitterに『今日、大事をとってライブに行かなかったことを褒めてほしい』と書くと、たくさんのフォロワーが『えらい』『めちゃくちゃえらい』とやさしいリプライを飛ばしてくれた。陰性が判明した夕方、せめて布団を洗おう…と思って立ち寄ったいつものコインランドリーで人目もはばからずめちゃくちゃに泣いた。疲れてたんだな。

たかがライブなのになんで行けないだけで泣くのって思う人もいるかもしれんが、わたしにとってはされどライブで、かけがえのない生きがいで、このためだけに生きている。だからこそ行かない選択をした。でもどうしても悔しかったので、やさしい言葉をかけてもらって顔面がビシャビシャになるまで涙が出た。

いい歳こいた大人だってつらいもんはつらい。それをハッキリ表現していいと思う。

褒められたいときやつらいときは、ハッキリ言葉に表したほうがいいんだなと改めて学んだ。コインランドリーが夕方に放つ蛍光灯の光が、ビシャビシャの目に沁みた。やっぱり引っ越すとしたらコインランドリーの近所に住みたい。いると落ち着くんだ。

 

変なことを変なままでやっていられるのがオタクだと思う。

側から見たら奇抜でヘンテコな柄のTシャツを着たり、光る棒を何本も携えたり、ハチマキしめてハッピ着たり、ぬいぐるみパペットを手に装着したり、アクリルキーホルダーと写真を撮ったり、デカい声で訳わからんコールを叫んだりする。社会が決めた『普通』とはちょっとばかり、いやかなりズレていると思う。でも誰もそれを咎めない。演者もオタク同士も関わる人みんな、そんなヘンテコなカルチャーを心から愛している。

変なことを変なままでやっていられるあの空間に、わたしはイノセントな無我夢中状態のまま10年以上通っている。

あの空間にいるときだけは、世間の煩わしい常識から一旦切り離されて、心ゆくまで無になれる。

何よりも大事にしたい場所だから、行かないときは行かない。行かないことで大事にしたい。そういう選択も全然アリだとやっと思えた。

ただ単純に昔より大人になって我慢できるようになっただけというのもあるが。

 

ラジオも聞きつつ、Netflix星野源さんの東京ドーム公演を観た。何度も観てるしむしろ現地に行った。当時、次の日の処理でもいい案件で残業を指示されたことが腑に落ちず、そもそもどうしてもすぐ帰りたかったわたしは『夕方から法事なんです』という超ぶっ飛んだ嘘をついて会社から脱走し、会場に向かったのであります。けっこう時間が経ったので、もう書いてもいいかなーと思って書いた。

その節はすんませんでした…と未だに思うし、ちゃんとやるべき事前申請と仕事はやったんだからキッチリ帰らせておくれという気持ちも未だにある。

ここまでしても数曲間に合わなくて、大好きな『Present』にギリギリ間に合ったときは爆音の中で嗚咽を漏らしながら泣いた。これも未だに鮮明に覚えている。

実際に行ったライブは、本番の記憶と同じくらい前後の記憶が色濃く残る。なに食べたかとか、友達となに話したかとか、帰り道で酒飲んだか飲んでなかったかとかけっこう覚えていたりする。

はやくまたライブに行きたいし、はやく気兼ねなく大きな声を出せる世の中になってほしい。

健康は大事だ。マジで。変なことは、なにかを好きでい続けることは、まず健康でないと絶対に出来ない。

健康に生きます。みなさんも健康でいてください。本当に。

田村ゆかりさんのツアーについては、運良く名古屋公演に行けていたので(色々トラブルはあったが)近いうちに書きたい。