ファミリー遠足が終わった。2015年の夏が、完全に終わった。
今年も文句無しで最高の「ファミえん」、目玉といえばなんといっても「出席番号の歌 その2」だったのではないかと(勝手に)思っている。
ライブが終盤に差し掛かると真山が「ここで自己紹介しちゃいましょうか」と曲振りし、8人は「出席番号の歌 その2」を初披露。現メンバーバージョンにアップデートされた同曲には、小林と中山莉子のパートも用意されており、エビ中ファミリーから一際大きな歓声が上がっていた。
小林さん、中山さんパートの追加はもちろん、他のメンバーの歌詞も微妙に変化が付けられていて、成長を感じられる仕上がりになってた。
個人的に特にグッときたのはやはり真山りかさんのパート。贔屓目?上等だよ!!!
まず「出席番号の歌 その1」では
http://j-lyric.net/artist/a056506/l02ad22.html
上から読んでも マヤマ
下から読んでも マヤマ
アニオタの マヤマ
まや まや 真山りか
初期メンだからって 古株扱いしたら
真山フラッシュ お見舞いしちゃうんだから!
負けず嫌いだもん!がんばるのは当然だ!!
だったのが、「出席番号の歌 その2」では
上から読んでも マヤマ
下から読んでも マヤマ
最年長のハイテンション まや まや 真山りか
アニメとアイドル 架け橋なりたい
噛み噛みなんだけど 絶対夢かなえるぜ!
(正確な歌詞はまだ出ていないので暫定)
こうなったのである。明るく楽しい歌なのに、この歌詞を聴いてからなぜか涙があふれて止まらなくなった。
ただ闇雲に「絶対夢叶える」と言っているだけではなく着実に夢を掴みつつあるのが彼女(と彼女の周りの大人)のすごいところで、この夏はドラマ「となりの関くんとるみちゃんの事象」に後藤桜子役として出演した。突然のドラマ抜擢、しかもひとりで、ということで心底びっくりしたし狂おしいほどにうれしかった。
出演回数は2回と少なめではあったものの、インタビューでもしきりに語られていた「三つ編みリアクション」をはじめとしたキュートかつコミカルな演技で充分すぎるほどに爪痕を残しているように感じた。贔屓目?上等だよ!!!!!(2回目)
私立恵比寿中学・真山りか ドラマ単独初出演への想いを語る | エンタメNEXT - アイドル情報総合ニュースサイト
エビ中・真山りか、単独ドラマ出演は「独特の緊張感を味わえた」演技の難しさも実感 - エンタメ - ニュース - クランクイン!
ドラマ単独初出演ということでさまざまな媒体に掲載されたインタビュー。どのインタビューも読み応えがあったけれど特に印象に残ったのは「リスアニ!」HPにて連載中の「真山りかの恵比寿でチュッ!」特別編にあたるこちらの記事。
真山 自分の手の届く範囲はアニメファンにも認められるように仕上げたいと思ったので、そこはできる限り頑張りました。最初にも言いましたが、監督はじめ現場のスタッフたちも口を揃えて「原作に忠実に」と言っていて、「となりの関くん」という作品自体を大切にしてくださっている現場に自分が関われたのは本当に有難かったです。関くんのひとり遊びもちゃんと美術さんが作っていたりして。
漫画・アニメの実写化が盛んに発表されている昨今のシーンにおいて、真山さんのような作品を心から愛してリスペクトする演者は必要不可欠なのでは?とつい思ってしまうくらい熱意のこもった素敵なインタビューだった。
――(笑)歌詞もまさにそういう内容ですよね。男の子が迷惑なんだけどすごく気になってしまう女の子という。
真山 同じ曲の中で感情が変わって行くのが素晴らしくて、ツンとデレという感じが出てるのがすごいです。間奏のサンプリングでいろいろなお声が入ってるところは、花澤さんがソロ活動で歌っていらっしゃった「melody」の間奏を思い出すんですよ。
――「好き、嫌い、ウソ、ホント」ってまったく別々の感情を込めて言うやつですね。さすがマニアックな指摘ですね(笑)。
ややマニアックな小ネタも挟みつつ(笑)毎度のことながらライターさんとのマニアックトークが炸裂してておもしろい。
こちらのインタビューもなかなかインパクト大。
真山:元々作品の純粋なファンだと原作に忠実にやってほしい!って当然思います。でもドラマだとちょっとリアリティがほしいなって改編することもある。どっちの意見もわかるんですよね。
「どっちの意見もわかる」というオタク気質を持つ彼女ならではの視点がとんでもない武器になる瞬間、きっとそう遠くないうちに来るんじゃないかな。
ドラマのことから始まり「こだわり」という部分から繋げて自身のパーソナルな部分まで踏み込んで答えてくださっているのが読んでてとても興味深かったので、いまでも定期的に読み返してたりする。
エビ中にとって・真山さんにとって激動の年だった2014年を経て、彼女の意識は少しずつ変わっていってる。そしてそれを惜しげもなく晒してくれる。ファンとしてはこの上ないほどにありがたい話である。
それこそ「これまではこういうこと(自分の弱い部分について)を一切言わなかった」と語っているので、昨年辺りのインタビューと読み比べてみてもおもしろいかもしれない。
自分の弱さを晒け出せる人は強い人だ。
でもやっぱりいいことだけ言ってると人間味がなくなってくるっていうか。いろんな感情があって、それを出すことでいろんなことをいろんな人が感じてくれて、その人たちがまた私にいろんなことを教えてくれるし、それをまた私が、ステージやお芝居などで伝えていけるって関係がいいなって。
蛇足ではあるがこの記事を読むと決まってこの曲が脳内で流れはじめる。偶然か、それとも必然か。
田村ゆかり/「エキセントリック・ラヴァー」MUSIC VIDEO - YouTube
本当のわたしを見つめて キミのその眼で
前述のインタビューと同時期に刊行された「UPDATE girls vol.1」に掲載されたインタビューも、1Pという少ない分量ながらもあまり他の記事では見かけなかったお話をされていたので、手元にとっておきたくて購入した。
最年長、たったひとりの初期メンバー、春からはじまったプロ中学生としての生活。私立恵比寿中学であることが、真山さんのすべて。そんな彼女の”これから”について考えさせられるインタビュー。 でも聡明な真山さんはオタクなんかよりずっとずっと客観的に自己を見つめていて、かつ希望を持って着実に前に進んでいる。
「やっぱり、エビ中に何か残したいんです。」
そんな変化を遂げつつある意識が声にも乗っかっているのかな?と密かに考えていたけれど、その感覚はあながち間違ってはいないのかもしれない。
そう思えることがなんだか少しだけうれしい。
旧譜の音源とここ最近の音源を意識して聴き比べてみて、なんとなーく真山さんの声色は変わりつつあるのかなと。単純にお姉さんになったからっていうのも勿論あるんだろうけど、ソロでレコーディングした影響もやっぱり大きいっぽい
— ちゃんさの (@sanocco) August 21, 2015
引き出しも増えたんだろうし、声色というよりかは声に乗ってる「色」がはっきり変わったような感覚。紫からワインレッドになった、みたいな……なんだこの抽象的な話……(笑)
本人も意識的にやってることなのかどうかは定かではないので今度ゆっくり聞いてみたい。逆に細かいアップデートはあれど基本的なスタンスは全くブレない星名さんがいたり、あどけなさから脱出して次のステップに移ろうとしている小林さん中山さんがいたり、おもしろいグループだよ…ほんと…
— ちゃんさの (@sanocco) August 21, 2015
昔の曲だとあ、真山さんの声だ!って一発でわかることがほとんどだったのに「ナチュメロらんでぶー」とかだとちょっとだけ判別に時間かかったから、それだけ引き出しが増えたってことかね。たまに大人の色気とかフェロモンとかふざけて言ってるけどあながち間違ってないんじゃないかと
そして、ソロ仕事の続報が新たに飛び込んできた。なんと真山さん自身も大ファンである女性向けコンテンツブランド「Rejet」の新作シチュエーションCD「ミッドナイト・キョンシー」の主題歌を担当することになったのだ。
【MV】ミッドナイトキョンシー [イー・アル・サディスティック/真山りか] - YouTube
【Rejet】ミッドナイトキョンシー PV - YouTube
この展開を「ドラマチック」と呼ばずになんと呼べばいいのか。現代にもシンデレラは実在したのだ。しかもとんでもなく努力家の。
冷静になると校長の営業力ってすごいよなあと(校長が仕事をとってきてるのかは定かではないけど)。真山さんに関してはびっくりするほどピンポイントに好きなジャンルのお仕事ばかりやらせてもらっているし、
— ちゃんさの (@sanocco) August 8, 2015
好きだ好きだってとにかくずっと言い続けて、その"好き"と一緒にお仕事ができるようにお膳立てしてくれる大人が近くにいるのってすばらしいことだなって。いや〜、MK(マジ感謝)ですわ。
— ちゃんさの (@sanocco) August 8, 2015
そしてそんな素敵な大人を引き寄せたのもまた真山さんの人徳なんじゃないかな。がんばってる人はちゃんと正しい形で報われるべき。正直者がバカを見る時代、真面目が損をする時代だけれど、がんばってる真山さんが報われるたびにこの世もまだまだ捨てたもんじゃないなってね。オタクは思うんですよ。
— ちゃんさの (@sanocco) August 8, 2015
そもそも校長だってリジェのことなんてよくわかんないだろうに営業かけて仕事とってこれるの本当すごいよなあ。人に恵まれているねえ。幸せなことだね
— ちゃんさの (@sanocco) 2015, 8月 8
一番好きなタイトルは?と聞かれてきちんとRejet作品を挙げる啓蒙なRejet信者こと真山りかさんが歌う『ミッドナイト・キョンシー』主題歌「イー・アル・サディスティック」音源化を何卒…よろしくお願いいたします…関係者の皆様…… pic.twitter.com/voORdRO2Iy
— ちゃんさの (@sanocco) 2015, 9月 17
真山さんにいろいろな方面からの嬉しいニュースが舞い込んだ2015年の夏だったからこそ、美しい自然の中で聞く「出席番号の歌 その2」がよりいっそう沁みたのかもしれない。あの感動は一生忘れたくない。そう強く思わせてくれるような景色を見せてくれた真山さんにはやっぱり何回感謝しても足りない。
そんな二度と戻らない2015年の夏を振り返りながら無性に聴きたくなるのが「老醜ブレイカー」。
スターダスト芸能3部所属のアイドルでソロデビューを果たしているのは真山りかさんただ1人である。お手本は誰もいない。背中を見せてくれる人はいない。
そんなはじめてだらけの中でさまざまなことを感じ取り、吸収しながらこれからも成長していくであろう彼女から片時も目を離したくない。
わかんないことばかりだけど
私ちゃんと見つけるわ